【259】
そして、つづけた。
「足助高原荘へ泥棒にはいらせたが、南条に握りつぶされた。それどころか、南条は窪田や永淵と組んで、さらに公団から五億円をひきだし、窪田の政治資金にしたのです。わたしはそれに対して無力でした。ですが、それでやめるわけにはいかない。岬さんには心苦しいですが、お父さんを事件の巻き添えにしてでも、南条への恨みを晴らさないと、計画を始めた意味がなくなってしまうと考えたのです」
「原口はどうして、それに応じたのです?」
「原口は永淵組のなかで微妙な立場に立たされておりました。泥棒の苫米地に足助高原荘へはいらせたこと自体、永淵に責められていたのです」
「泥棒の苫米地から五億円を取りあげた。その五億円は永淵組にはいったのではないですか」
「はいりました。原口は永淵組に儲けさせたのですが、永淵は原口を警戒するようになりました。十九年まえ、ポートブリッジを建設した当時の南条、窪田との関係を原口が嗅ぎつけたのではないかと疑うようになったのです」
恒川はテーブルへ突っ伏した。
真祐美はその恒川をみつめた。複雑な気持ちであった。
原口をそそのかして父を射殺させたのは恒川であった。
永淵組を儲けさせたのに、評価されるどころか冷やかな目を向けられた原口は、惚れている雨宮ありさにそそのかされると、ふたつ返事で射殺を承知したに違いない。
【译文】
然后,继续说道:“小偷进入足助高原庄这件事被南条压下去了。不仅如此,南条伙同窪田和永渊,再一次从公团拿走五亿日元,当作窪田的政治资金。我对此毫无应对能力。但是,不能因此放弃。虽然对于岬小姐于心不安,但是我觉得不惜把岬小姐父亲牵连进来,也要消除对南条的怨恨,否则开始这个计划就失去了意义。”
“原口为什么那么应对呢?”
“原口在永渊组的处境很微妙,让小偷苫米地进了足助高原庄这件事本身受到了永渊的责备。”
“从小偷苫米地拿走了五亿日元。那五亿日元是不是进了永渊组的口袋。”
“是的。原口让永渊组发了财,但永渊对原口产生了戒备。他怀疑原口是不是看出十九年前,自己与当时建设了港口大桥的南条和窪田的关系。”
恒川朝桌面低下了头。
真祐美盯着恒川。心情很复杂。
唆使原口射杀父亲的是恒川。
明明让永渊组发了财,不但没有收到好评价反而遭到了冷眼,在他所喜欢的雨宫有纱的唆使下,二话没说肯定答应开枪射杀。
请老师看一下。
低头做事