もっとも、放水路が出来た後でも、東京の下町は大きな洪水に何度か見舞われでいる。昭和二十二年のキャサリン台風、二十三年のアイオン台風、二十四年のキティー台風などの際には、大きな被害が出た。
とはいえ、水門完成以後、ふだんの隅田川は静かな流れになった。ことに岩淵水門付近は淀みが深く、青黒い水面がふくらむようにして、ゆったりと流れゆく。
その淀みの岸辺、垂直状の堤防の真下に男の死体が浮いていた。
死体の発見者は付近の化学工場で勤務する男性で、べつに用事があったわけではなく、たまたま川をのぞき込んで死体が浮いているのに気がついた。
この付近はどういうわけか、昔から漂流物の集まる場所である。犬や猫の死骸が流れ着くことも、そう珍しくない。近頃はそういう死に方が珍しくなったけれど、身投げしたと思われる死体が流れ着いたことも二度ほどあった。
警察が調べたところ、死体の足首にはロープが縛り付けてあり、ロープの先にはコンクリート製のブロックが五個、ぶら下がっていた。実際には体のほかの部分にも、ブロックの重しがしてあったのが、何らかの原因ではずれ、上体が浮かび上がったのではないかと考えられる。
死体が三十歳代と推定される男性で、死後十数日を経過しているものと思われ、かなり腐乱が進んでいた。
不过,虽然修了泄洪渠,东京下町还是几次受到大水的侵扰。昭和二十二年的台风“凯瑟琳”,二十三年的“伊恩”,二十四年的“凯蒂”,都导致了洪水决堤,造成了很大的损失。
虽说如此,在修建大坝以后,平常的隅田川倒是水流平稳。特别是岩渊大坝附近泥沙沉积,青黑色的水面像是孕育着什么一般,波澜不惊。
就在沉积区的岸边,垂直的大堤下面漂浮着一具男尸。
发现尸体的人是一名在附近化工厂工作的男性,不是什么特别的原因,只是偶然眺望江面的时候发现了漂浮着的尸体。
这附近不知是因为什么,从前就有很多漂流物在这里聚集。也有狗和猫的尸体飘过来,比人的尸体可是常见多了。最近这样的死法很少见,不过也有两起被认为是投江自杀尸体漂到这儿来的。
警察调查时,发现尸体的脚腕绑着绳子,绳子另一头挂着五块混凝土砖。警方猜测尸体的其他地方本来也挂着重物,不知什么原因脱落了,才导致尸体的上肢浮出了水面。
死者被推断为三十多岁的男性,死后已经过了十多天,尸体已经有了相当程度的腐烂。
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靡不有初,鲜克有终……