木元は浅見に大学ノートを渡した。一ページごとに対象者一人についてのデータをまとめてあるらしい。それぞれのページに、几帳面な細かい文字で、びっしりと書き込みがしてある。
  氏名、年齢、住所、本籍地、職業、家族構成などのほか、聞き込みで知りえた細かいことがいろいろ書き込んである。
  対象の家の人間はもちろんだが、周辺での聞き込みの量がかなりのものだ。
  弓岡が破り取ったと見られる電話帳のページには、個人名のほか、会社、役所、病院その他の公共施設、神社、仏閣等々があるので、実際の訪問先は三分の二ほどになるのだそうだが、それでも大変な数だ。
  「すごい作業ですねえ」
  浅見は心底から感嘆の声を発した。
  「これに比べると、僕のやっていることなんか、ずいぶんいい加減なもので、恥ずかしくなります」
  「ははは、刑事の仕事なんて、ただシコシコと、手間ひまかけて律儀にやるっきゃないのですよ。しかし、ともかくも、あと一日あればなんとか電話帳の該当者全員に当たることができそうです。それも大原さんのお蔭です。実に地理に詳しいのですよ。いやあ、本当に助かりました」
  木元把笔记本递给了浅见。笔记里是密密麻麻的工整的小字,每页纸上分别记录着一个人的信息。
  姓名、年龄、住所、籍贯、职业、家庭成员等等——能够在走访中获得的信息都事无巨细地记载在了上面。
  不光是电话簿上的号码对应的住址,连周边的走访记录也相当的多。
  据推测是弓冈撕掉的那一页上,不光有个人的人名,还有企业、政府机关、医院等等公共设施,以及神社、寺院等等,实际的走访对象大概有三分之二,不过仅仅是这三分之二,数量就已经相当庞大了。
  “真是了不起啊。
  浅见由衷感叹。
  “哪里哪里,我在走访的时候经常是手下留情,没有做到实处,说起来真是不好意思。”
  “哈哈哈,刑警的工作不就是这样的吗,也做不到真正尽心尽力毫不含糊。不过不管怎样,再有一天就应该能走访完电话簿上的所有住址了。这还是多亏了大原先生啊。大原先生真是个百事通,帮了我们大忙了。” 
 先生の教えをお願い致します。
靡不有初,鲜克有终……