【汤河原】【52】
2
その日、十津川と亀井の二人は、熱海のホテル・イーストにチェック・インした。小早川が偲ぶ会をやったホテルである。
いったん、部屋に入ってから、外出した。
東京から乗って来た覆面パトカーを走らせる。
まず、海岸通りを往復した。
十月末の暖かな陽が、降り注いでいる。
少し沖合いの防波堤では、子供が、釣りをしていた。
その向こうに、初島が優雅な姿を浮かべている。
亀井が、車をとめ、十津川は、窓を開けて、煙草に火をつけた。
「あの男は、ここで育ったんだな」
と、十津川はいった。
「いいところですよ。温泉はあるし、気候は温暖だし、海の傍らだから、食べ物は美味いし、綺麗どころはいるし――」
「その場所で、六年前、あの男は殺人事件を起こしたんだ」
「そうです」
「うまれたのは、九州だったんじゃないか」
「そうです。熊本の寒村です。それが折角、こんなにいいところに来たのに、なぜ、殺人事件なんか起こしたんですかね」
と、十津川は、いってから、
「さっきの話を、カメさんは、どう思った?」
「静岡県警の話ですか」
「あの男は、ここに来て、十六日間に、三百四万円使ったと言っていた」
「大盤ぶるまい ですよ」
【译文】
2
那一天,十津川和龟井两人入住了热海的东方宾馆。就是小早川举办追思会的那家宾馆。
暂时进了房间后,又外出了。
驾驶着从东京开过来的蒙面巡逻车。
首先,往返于海岸大道。
十月末的温暖阳光,照满大地。
在稍微靠近海面的防波堤上面,有小孩子在钓鱼。
在对面,初岛浮现出优雅的身姿。
龟井停下车子,十津川打开车窗点起了香烟。
“那个男人在这里长大啊”
十津川说道。
“真是一个好地方呀。又有温泉,气候又温暖,因为是海边,有美食还有艺伎——”
“六年前,那男人在那里犯下了杀人案。”
“是啊。”
“出生地是九州吧。”
“是的。熊本的一个贫寒的乡村。好不容易来到这个地方,为什么要杀人呢?”
十津川说道。
“刚才的谈话,龟井你怎么认为?”
“静冈县警的谈话吗?”
“他们说,那个男人来到这里,十六天内用花了三百零四万日元。”
“真是大手笔呀。
请老师看一下。
低头做事