【汤河原】【172】
「でも、事件の元凶だわ。彼が、五十億円の投資話を口にしなければ、殺人事件は起きなかったんですからね。それについて、どう考えているか、それを聞きたかったのよ」
と、亜矢はいった。
「金次が、どう考えたか、知りたいね」
「これを聞いたらいいわ」
亜矢は、小型のボイスレコーダーを取り出して、再生のスイッチを入れた。
亜矢「私の近代ウイークリイでは、六年前の殺人事件について、特集しています」
金次「拝見しましたよ」
亜矢「感想は?」
金次「私には、何ともいえない。小早川クンが、刑務所に入ったが、彼が真犯人かどうか、私にもわからない。とにかく、悲しい事件だったよ」
亜矢「失礼なことを聞きますけど、五十億円を本当に、投資するつもりだったんですか?」
金次「もちろんだ。ファストフードと、温泉を結びつける。いい企画だと思っていたからね。あの頃も安い食事と、温泉が、人気だった。それが結びつけば、絶対成功するという確信があった」
亜矢「でも、結局、駄目になりました。原因は、何だったんですか?」
金次「今もいったように、殺人事件が起きてね。それで、駄目になった」
亜矢「でも、あの事件は表面上は、湯河原のワルが、クラブのママと、痴話ゲンカの末に殺しただけのことですわ。当時の警察も、そう発表しているし、マスコミも、そう報じています」
金次「そうだったかな」
亜矢「ですから、あの事件は、本当は、金次さんの投資とは、関係がなかったんじゃありませんか?」
【译文】
“但是,那是事件的起因啊。如果他没提投资五十亿日元这样的事情的话,杀人事件就不会发生了。关于这个问题怎么看,我想问这个问题。”
亚矢说道。
“我想知道金次是怎么想的。”
“如果能问到这个就好了。”
亚矢拿出录音机,按下了播放键。
亚矢:“我们《近代周刊》正在做有关六年前的杀人事件的专题报道。”
金次:“我已拜读。”
亚矢:“您的感想是?”
金次:“对我来说,无法说什么。小早川虽然入狱,但他是不是真正的罪犯,我也不得而知。总之,这是一个悲伤的事件。”
亚矢:“冒昧问一下,那五十亿日元,真的是打算投资的吗?”
金次:“当然了。我要把快餐和温泉组合在一起。当时觉得那是一个很好的计划。那时实惠的餐饮和温泉都大受欢迎。我当时确信,两者组合在一起的话,绝对能够成功的。”
亚矢:“但是,结局却失败了。原因是什么呢?”
金次:“就像我刚才说过的,因为发生了杀人事件呀。因此,失败了。”
亚矢:“不过,那个事件表面上是汤河原的罪犯因争风吃醋与会所的老板娘发生争吵,最后把她杀了。当时的警察是这样发表声明的,媒体也这样报道。”
金次:“是这样的吧。”
亚矢:“所以,那个事件真的与金次先生的投资没有关系吗?”
请老师看一下。
低头做事