「いや、それが違うのです。あれは何者かが撞いたもので、寺の人間は関知しないことでしてな」
「じゃあ、やっぱりいたずらですの?そうじゃないのかしらって、息子とも申しておりましたのよ。困ったものですわねえ、近頃はつまらない悪さをする人が多くて。」
「さよう、末法の世の、悪しき風潮と申さねばなりますまいなあ」
住職はもったいぶった言い方をするのが癖だ。雪江などは、まだ小僧に毛の生えたような時分から知っているので、おかしくって仕方がないのだが、バリトンを効かせた法話をありがたがる人も多い。
「しかしまあ、お墓を倒したりする悪さに較べれば、鐘を撞くぐらいは罪が軽いと思って、そのことをとやかく申すつもりはないのです。実は、問題はその先でしてな」
住職は上体をグッと倒して、雪江の目の前に顔を近づけた。
「けさになって、念のために鐘をよくよく調べたところ、なんと、驚くなかれ、鐘から血がしたたっておりました」
「鐘から血が……?」
雪江はのけぞるようにして、おうむ返しに言った。
「さようです、ちょうど撞き座のあたりから鐘楼の地面に、かなりの量の血がしたたっておりましてな」
“不不不,至于钟是谁撞的,反正不是寺里的人。”
“那就是恶作剧咯?不是这样的话,那就是男孩们玩闹的时候惹出来的。真让人苦恼啊,最近‘以恶小而为之’的人多起来了。”
“确是如此,身处末法时代,就不得不提这愈来愈胜的作恶之风。”
住持总喜欢故弄玄虚。关于这一点,在住持还是个稍有修为的小和尚的时候,雪江他们就一清二楚了。有些可笑但是没有办法,毕竟有很多人就喜欢用男中音腔调讲经说法这一套。
“但是啊,跟推坟掘墓的恶行比起来,撞钟还是小罪,我也不是想对此说三道四。其实我下面要说的才是奇怪所在。”
住持突然倾斜上身,把脸贴到雪江的面前。
“今天早上,本想以防万一检查一下钟是出了什么问题,没想到,你别太吃惊——那口钟在滴血。”
“那口钟在滴血……?”
雪江惊得向后仰身,鹦鹉般重复着刚才的话。
“确是如此,正好是从撞座的位置滴出来很多血,滴到了钟楼的地面上。”
先生の教えをお願い致します。
靡不有初,鲜克有终……