【102】
県警本部や足助署から幾度となく事情聴取され、神経質になっているのかもしれないが、幸恵は事件を知る責任者のひとりとして、公団の本社からクギを刺されているのではないか。
そう感じさせる迷惑そうな顔であった。
「お邪魔します」
真祐美はかまわずに玄関をはいり、
「ご紹介します。こちら警察庁の宮之原警部さん」
式台のうえで迎えた幸恵に告げた。
「宮之原といいます」
宮之原は名刺を差しだし、
「七月に泥棒がはいりましたね。そのことで二、三、お聞きしたいのだが、支配人室をみせていただけますか……」
やんわりと切りだした。
幸恵は顔をくもらせたが、拒むほどの度胸はないようであった。
支配人室にとおされた。
「盗まれたのは手提げ金庫だけでしたね」
宮之原は幸恵にたずねた。
「はい。十五万円ほどはいっておりましたが……」
【译文】
幸惠似乎面露难色。
这或许是因为县警总部和足助警署多次的情况调查而变得精神紧张,但更有可能是因为作为知晓事件的责任人之一,公团总部对她事先嘱咐要谨言慎行。
“打扰了。”
真祐美不以为意,径直走进了前门。
“介绍一下。这位是警察厅的宫之原警部。”
真祐美对站在门口迎接的幸惠说道。
“我叫宫之原”,宫之原递出名片然后和气地说道:“七月份有贼进来了是吧。关于此事我想问两三个问题,不过先让我看看经理室好吗……”
幸惠虽然感到为难,但也没敢拒绝。
被带到经理室后,宫之原问幸惠道:“只是被偷了一个手提保险箱对吧。”
“是的。里面装着大概十五万日元现金……”
请老师看一下。
低头做事