【112】
3
豊田市は足助と対照的な町であった。
街全体が新興の開拓地のムードで、けばけばしい建物やどぎつい色彩の看板が無秩序に溢れ返り、活気はあるが埃っぽい町であった。
トヨタ自動車とともに発展してきた町で、豊田市と改称したのが昭和三十四年だから、それからでももう四十年以上がすぎているが、街として落ち着いたたたずまいをみせるのに、四十年は短すぎるのだろうか。
月見町は市の中心部からすこし北西、かつてはトヨタや関連会社に勤める人たちの住宅街だったのが、市の発展で盛り場に変貌しようとしている町であった。
苫米地が住んでいたアパートは、掘割のような川をへだてて食品工場と向かい合っていた。
モルタル塗り木造二階建てで、二階へは外側についた鉄製の階段を使う仕組みで、苫米地は一階のはじっこの部屋に住んでいた。
宮之原は隣りの部屋の主婦から話を聞いた。
「あの人。泥棒だったんですってね」
【1】四十代なかばの主婦は表にでてきて、好奇心に満ちた顔つきでいった。
【译文】
3
丰田市是一个与足助形成鲜明对比的城镇。
整个街区透着一股新兴开发区的气息,花里胡哨的建筑和色彩强烈的招牌无序地充斥着,这是个有活力但尘土飞扬的城市。
这是与丰田汽车一起发展起来的城市,更名为丰田市是在昭和三十四年,所以也过去了四十多年了,而对于城市来说,要看到宁静的氛围,四十年或许太短暂了吧。
月见町位于市中心西北方向不远处,是曾经工作于丰田汽车或相关公司的人们的住宅区,随着城市的发展,力求变成了繁华的地方。
苫米地居住的公寓,隔着一条河,与一家食品工厂相对。
涂上灰浆的两层木结构建筑,上二楼需要走安装在外面的铁制楼梯,苫米地住在一楼角落的一个房间。
宫之原听隔壁的主妇说:“那个人,听说曾经是个小偷呀。”
四十多岁的主妇来到建筑前面,用满怀好奇的神情说道。
请老师看一下。
低头做事