【116】
「重そう?」
「ええ。衣類をつめ込んだ重さじゃないんです。あの若い男がうんうんいいながら運んでましたから……。それに、あとでわかったんですが、衣類も置き去りにしていったわね」
二階の女性は階下の主婦に相槌をもとめた。
「ええ。衣服は部屋中に散らかしっぱなしになってました」
主婦は宮之原へいった。
すると、トランクのなかには何かつまっていたのだろうか。
真祐美が真っ先に連想したのは人間の死体であった。バラバラにした死体をトランクにつめて運んだ。
苫米地はそのために逃げなければならなかったし、逃げる前日と前々日、青い顔をして震えていた。そう考えたのだ。
真祐美は宮之原の横顔をうかがった。
宮之原はそれほど深刻な顔をしていなかった。
それどころか、
「いや、お手数をおかけしました」
ふたりの主婦への質問を打ち切って、車へもどっていった。
真祐美は追いすがって、
「何かあったんですか」
宮之原の顔を覗き込んだ。
【译文】
“看起来很重?”
“对。并不是那种塞满衣服的重量。那个年轻人一边嗯嗯地说首一边搬动……。接着,你们也知道了,扔下衣物就走了。”
二楼的妇女对楼下的女人寻求附和。
“是啊。衣服扔满整个房间。”
主妇对宫之原说道。
这么一来,手提箱里塞进了什么东西呢?
真祐美最先联想到的是人的尸体。分散的尸体被装进后备箱运走了。
苫米地因此必须逃跑,逃跑前一天以及前前一天,脸色苍白且发抖。真祐美这么认为。
真祐美看了看宫之原的侧脸。
宫之原并没有如此严肃的表情。
不仅如此,他竟说道:“好,麻烦你们了。”
结束对两个主妇的询问,回到车里去了。
真祐美紧身其后问道:“发生了什么事?”
她盯着宫之原的脸。
请老师看一下。
低头做事