【119】
宮之原はそういって一本をつまみだすと、ライターで火をつけ、深々と吸い込んだ。
「美味しいですか」
「ええ……」
宮之原は満足そうにうなずき、
「苫米地が大切に持って逃げたトランクですがね」
と、真祐美へ目を返した。
「…………!」
「苫米地は二十八歳です。北海道の原野のような所で育つたから力もあるはずです。その苫米地がうんうんいいながら運んだのだから、重さは三十キロぐらいあったと思うんです」
[ええ……]
真祐美は胸騒ぎを覚えた。
三十キロのトランクが二つ。六十キロの体重の死体を二つに分けてつめ込んでいたのではないか。
「三十キロの重さとなると普通のものがはいっていたとは考えられない」
「じゃ、やっぱり……」
真祐美は息を飲んだ。
「やっぱり?」
【译文】
宫之原这样说着抽出一支,用打火机点上,然后深深吸一大口。
“味道很好吗?”
“是啊……”
宫之原满足地点头道。
“苫米地小心翼翼带走逃跑的那手提箱啊。”
说着,看着真祐美。
“……!”
“苫米地二十岁。在北海道的原野那样的地方生长,应该有力气的。连那样的苫米地都一边吭哧吭哧一边搬运,所以重量大概有三十公斤。”
“啊……”
真祐美感到不安起来。
三十公斤重的手提箱有两个。是否是把体重六十公斤的尸体分成了两半分别塞进去呢?
“如果是三十公斤的重量就不可能是普通的东西装在里面。”
“这么说,果然是……”
真祐美倒吸了一口气。
“果然?”
请老师看一下。
低头做事