【124】
大金庫に数億円の大金がつまっていることを知っていたのか。
それとも、幸恵が知っているのは、苫米地がはいった日をずらしたことと、そのために大金庫を処分したことだけなのか。
もし、あの大金庫に大金が隠されていて、それが公団の秘密だとしたら、父は幸恵にも事実を覚らせなかったと思う。
高速道路公団にとって、いまは存続か否かを問われている大切な時期であった。
公団が億単位の裏金を保養所に隠していたとなると、ただではすまない。
足助高原荘の支配人として、父は万全で緻密な対策を講じ、秘密をまもりとおしたはずであった。
「まいっちゃったな」
真祐美はちょっとおどけていった。
父が当事者だったのはショックであった。
「いや、いま話したのは仮説ですよ。そういうふうに考えると辻棲が合うというだけのことです」
宮之原はなぐさめるようにいった。
「いいえ。父が一方的な被害者ではなくて、当事者だったことは分かります。それでですが、警部さんの仰るとおりだったとして、公団は父の口をふさぐ手を打ったのでしょうか」
【译文】
她难道知道大保险柜里装满了数亿日元的巨款吗?
还是,幸惠所知道的只是错开了苫米地潜入的日期,以及为此而处理掉大保险柜这两件事呢?
如果,那个大保险柜里藏着巨款,而且那又是公团的秘密的话,真祐美觉得父亲不会让幸惠察觉的。
对于高速公路公团来说,现在是事关存亡的重要关头。
如果公团真把数亿日元的贿赂款藏在保养所,那就不会轻易了事。
作为足助高原庄的经理,父亲应该会作万全缜密的对策,严守秘密的。
“这下糟了。”
真祐美有些开玩笑地说道。
父亲是当事人对她来说很吃惊。
“不,刚才所说的都是假设。这仅仅是说那么推测的话合乎逻辑而已。”
宫之原像是安慰地说道。
“不。我知道父亲并不是纯粹的受害人,他也是当事者。但是,如果正如警部您所说的那样的话,是不是公团事先将我父亲灭口呢?”
请老师看一下。
低头做事