【129】
南条は名古屋港のポートブリッジ・ウエスト建設の推進役として、名古屋建設局に赴任したらしい。
ポートブリッジ・ウェストは原口の浮遊死体が発見された橋であった。
完成された当時、サンフランシスコの金門橋を抜いて世界一の長さを誇ったか、その後、セントラル、イースト、ふたつの橋ができ、三つでワンセットのポートブリッジになっている。
もともとは名古屋環状高速道路の一部としてつくられたのだが、肝心の環状高速道路は、用地買収が進まないため計画倒れになり、先につくられたポートブリッジは“行き先のない橋”と渾名され、無駄な公共工事の標本のようにいわれていた。
ところが、南条はポートブリッジを完成させたことで、出世を確実にした。
「どうしてですか」
真祐美はキツネにつままれる思いであった。
「わたしら一般の人間と公団内部では、考え方が百八十度違うんですよ」
宮之原は小清水峡子からのメモを指さした。
真祐美は書かれている文章を目で追い、胸がつぶれるような思いになった。
ポートブリッジの建設を高速道路公団に持ち込んだのは、当時、三重県の県会議員だった窪田勝利であった。
環状高速道路が計画倒れになることは承知のうえで、ポートブリッジをつくってしまい、それを既成の事実にして第二東名高速道路に転用するというアイデアであった。
【译文】
南条似乎是作为名古屋港的港口大桥西桥的建设推进负责人而去名古屋建设局工作的。
港口大桥西桥就是发现原口的漂浮尸体的那座大桥。
建成当时,大桥成为除旧金山金门大桥外享有世界第一长度的盛誉,之后随着中桥、东桥这两座桥的落成,三座桥组成一座大桥。
原本是作为名古屋环形高速公路的一部分而兴建的,但是重要的环形高速公路由于建设土地征用无法进展而致使整个建设计划落空,最先建设的港口大桥也被戏称为“断头桥”,就像是毫无用处公共建设的反面典型。
不过,南条由于使港口大桥完工,确保得以升迁。
“为什么呢?”
真祐美想不明白了。
“我们普通人与公团内部人员,想法是完全不同的。”
宫之原指着小清水峡子发来的便条说道。
真祐美看着书写着的文章,变得心碎起来。
把港口大桥的建设项目带入高速公路公团的人是当时担任三重县县会议员的窪田胜利。
知道环形高速公路计划失败,却将港口大桥建设起来,目的就是让其成为既定事实从而转用第二东名高速公路。
请老师看一下。
低头做事