【177】
香嵐渓も忘れられる日は意外に早いのではないか。
バブルの頃、日本全国のあちらこちらで、華やかに開園したテーマパークが次々と破綻していったように、香嵐渓と足助もむかしの静かさにもどるのだろうか。
真祐美はそう考え、ちょっぴり感傷的な気分を噛みしめていた。
5
ホテルにもどってきたのは午後三時すこしまえであった。
「身の回りのものを取りにいってきたいんですが、いいですか」
真祐美は宮之原に断って、本山のマンションへ行くことにした。
昨夜、尾行がついた。
それが気にならなくもなかったが、この白昼なのだ。しかも、車で行って車で帰ってくるだけだし、マンションの駐車場は一階で、ドアを開けると管理人室であった。
あの尾行の目的が何だったのか分からないが、危険があるとは思えなかった。
真祐美は尾行してくる車に注意しながら、マンションのある本山へ向かったが、そんな気配はまったくなかった。
二十分ほどでマンションへ着いた。
【译文】
香岚溪被人遗忘的日子是不是也是快得令人意外呢?
就像泡沫经济时期,在日本全国各地华丽开园的主题公园接连破产一样,香岚溪和足助是否也回归往日的平静呢?
真祐美这样想着,感到有些伤感起来。
5
回到宾馆已经快下午三点了。
“我想去拿一些贴身衣物,可以吗?”
真祐美跟宫之原事先打了个招呼,决定去一趟本山的公寓。
昨夜被人跟踪了。
那件事情并不是不在意,但现在是光天化日。而且,只是开车过去又开车回来,在公寓停车场的一楼,一开门就是管理员办公室。
虽然不知道那次跟踪的目的是什么,但是并不认为存在危险。
真祐美一边注意尾随而来的汽车,一边朝公寓所在的本山开去,但是一路并没有发现有人跟踪的迹象。
大约二十分钟就来到了公寓。
请老师看一下。
低头做事