【181】
　男は抵抗をあきらめたが、宮之原はからだの向きを変えさせ、真祐美の部屋へ押し込んだ。
　その拍子にサングラスかはずれた。年齢は三十そこそこだろうか。肌に若さかあった、
　そう思ってみると、着ているスーツの品質がよかった。暴力団などの関係者ではなく、サラリーマンであることはたしかなようだ。
　「身分証明書をみせたまえ」
　真祐美の部屋のダイニングルームの椅子にすわらせ、その横に立って宮之原がいった。男は内ポケットから定期入れをとりだして、開いてみせた。
　「高速道路公団？」
　宮之原が驚き顔をつくり、男の身分証明書を真祐美に手わたした。
　高速道路公団名古屋建設局用地第二課
　係長守屋倫明
　「高速道路公団の職員がなんのために、サングラスをかけて岬さんをつけまわしたんだ？」
　宮之原がたずねた。
　昨日の朝、真祐美が会ってから、いちばん真剣な声であった。
　「つけまわしたりしませんよ」
【译文】
虽然男人放弃了抵抗，但宫之原平还是让他改变了身体的朝向，把他推进真祐美的房间。
这时墨镜掉了下来。年龄大约三十左右。皮肤看上去还年轻。
这么一想，还发现他穿的西服品质也不错。不是什么黑社会成员，而像是一个白领。
男人被要求坐在餐厅的椅子上，站在一旁的宫之原说道：
“给我们看看你的身份证件。”
于是男人从内口袋拿出定期车票盒并打开给他看。
“高速公路公团？”
宫之原表现出惊讶的表情，把男人的身份证件递给了真祐美。
高速公路公团名古屋建设局用地第二课
股长 守屋伦明
“高速公路公团的工作人员为什么戴着墨镜跟踪岬小姐呢？”
宫之原问道。
昨天早上跟真祐美见面以来，这是宫之原最真实的声音。
“我没有跟踪啊。”

请老师看一下。