【187】
パステル色の太陽がビルの彼方へ沈んでいき、代わって中空にたなびいている雲が茜色に染まった。
その夕焼けが灰色の闇に変わり、地上のネオンが息づき始めたころ、公団の建設局がはいっているビルに着いた。
車を地下三階の駐車場にいれ、地上十一階の建設局へ行った。
午後五時をまわったオフィスは、帰りを急ぐOLたちでざわざわしていた。アフター・ファイブ向けの化粧品の匂いがうっすらと立ち込めている。
宮之原は警察手帳をみせ、用地第二課の課長を呼びだすと、
「この人物は間違いなく守屋倫明ですか」
と、確認したうえで、とりあえず釈放した。
守屋には雨宮ありさに面通しさせて、ほんとうにありさが尾行をたのんだかどうか、はっきりさせなければならない。
たのんだのが事実だとすると、雨宮ありさは千里眼になってしまう。
だが、宮之原は守屋をさほど重要視してないようで、
「東京本社の南条総務部長が名古屋に来てるそうですね」
と、話題を変えた。
「いえ、わたしは聞いておりませんが……」
【译文】
粉色的太阳沉入大楼的另一边,取而代之的是密布在半空中的云彩染成了暗红色。
当那片晚霞变成了灰色的黑暗,地上的霓红灯开始有了生机的时候,真祐美一行到达了公团建设所在的大楼。
把车开到地下三层的停车场,然后前往地上十一层的建设局。
过了下午五点的办公室,因急着回家的女职员们而变得嘈杂起来。空气中隐约笼罩着面向五点后夜的化妆品味道。
宫之原出示了警察证,叫来建设用地第二课的课长后,问道:“此人确实是守屋伦明吗?”,得到确认后,就暂且将他释放。
让守屋与雨宫有纱核对面貌,是否真的是有纱委托跟踪的, 这必须要搞清楚。
如果委托一事是事实,那么雨宫有纱就是千里眼了。
不过,宫之原似乎并不怎么重视守屋似的,改变话题说道:“听说东京总公司的南条总务部长来名古屋了。”
“不,我没听说……”
请老师看一下。
低头做事