【215】
「正確な年はいつです?」
宮之原がたずね、坂井は女性の事務員に、
「ちょっと、うちの婆さんを呼んできて……」
と、手を振った。
事務員が応接セットの横を奥へはいっていった。「あれ、わたしがここへ入社した年やから、昭和五十八年の五月か六月やと思います」
四十年輩の社員がいった。
昭和五十八年は一九八三年、真祐美は九歳であった。
「なんや景気の悪い年やったな」
坂井かそういったところへ奥から小母さんふうの女性がでてきて、
「ありささんが失踪しはったんは、昭和五十八年です。「おしん」がヒットした年や。うち、よう覚えてます」
と、捲くし立てた。
『おしん』は真祐美も覚えていた。遠いむかしのような感じがする。
「どうして失踪したのです?」
宮之原が奥さんにたずねた。
【译文】
“正确的是几几年呢?”
宫之原问道,坂井对女事务员摆摆说:“把我老婆叫来……”
事务员走向接待区旁边的里面。“那年是我入职这里的时候,我想是昭和五十八年的五月或六月吧。”
四十来岁的社员说道。
昭和五十八年一九八三年,真祐美当时九岁。
“那是不景气的一年。”
坂井这么说的时候,从里面出来一位大婶模样的女人滔滔不绝地说道:“小雨宫是在昭和五十八年失踪的。那是《阿信》热播的时候呀。我记得很清楚。”
《阿信》真祐美也记得。感觉像是很久以前一样。
“为什么失踪了?”
宫之原向老板娘问道。
请老师看一下。
低头做事