【244】
「そう思えないから、おたずねしているのです。ポートブリッジの一部が、昭和六十年三月に開通しています。五十八年といえば完工間近です。橋そのものは開通したって行き先がないんだ。名古屋港の玄関の飾り物のようなものだが、このポートブリッジが現在の本社総務部長であるあなたを生み、政友党道路族のドンを生んだ。あなたが三十七歳で窪田先生が四十六歳、お互いに働き盛りだった。しかも、お互いの出世を約束するポートブリッジが着々と姿を現しつつあった。精神が昂揚していたんじやないですか]
「だからどうだというんです?そんな無意味なことを喋るために、わたしを呼ぴだしたのですか。帰らせていただく」
南条は席を蹴って立ちあがった。
そのとき、ドアが開いた。
ボーイに案内されて、恒川がはいってきた。
流行おくれのスーツに白いワイシャツ、よれよれのネクタイ。はじめて本山の喫茶店で会ったときよりは姿勢がよかったが、冴えない中年男以外の何者でもなかった。
【译文】
“我不这么认为,所以才问您。港口大桥的一部分于昭和六十年三月开通了。桥梁本身开通了但是前方没有路。就像名古屋港门户装饰一样的桥梁,这座桥造就了现在总公司总务部长的您,以及政友党道路族的首领。您当时三十七岁,窪田议员四十六岁,都年富力强。并且,互相承诺出人头地的港口大桥也渐渐显现出来。难道不精神亢奋吗?”
“因此说明了什么呢?为了说这些无意义的事情,就把我叫出来吗?请让我回去吧。”
南条怒气冲冲地离开座位站了起来。
这时,门开了。
在男服务员的带领下,恒川进来了。
穿着过时的套装,配一件白衬衫,一条皱巴巴的领带。他的形象比第一次在本山咖啡店里见面时要好,但除了是一个缺乏魅力的中年男人外其他一无是处。
请老师看一下。
低头做事