【258】
愛知県は来年の『愛知万博』へ向けて、猿投グリーンロードの近くで大工事を始めている。
“目然との調和”をうたいながら、瀬戸市海上町の森を切り開いて会場にしようとし、市民の大反対をあびて縮小した。
政治家と官僚に任せておくと、とめどなく工事をおこない、国の予算を食いつくすのではないか。
それは、あんなに反対が多かったのに、白を黒といいくるめて完工させた長良川河口堰のように、無駄な施設になってしまうのではないだろうか。
「それは分かります。で、聞きますが、雨宮ありさは誰が殺したのですか」
宮之原がたずねた。
恒川は顔をあげ、天井を仰いだ。
そして、いった。
「わたしが殺しました。首を絞め、ポートブリッジのうえから海に投げ込みました」
真祐美は息を飲んだ。
富永も呆然としていた。
南条は頬に血の気をよみがえらせた【1】。
「いいわけをするのではありません。ありさが殺してくれといったのです……」
恒川は嗚咽にむせんだ。
【译文】
爱知县为了明年的“爱知万博会”,在猿投绿色公路附近启动了大工程。
宣传“与自然的协调”理念的同时,却要将濑户市海上町的森林分开作为会场使用,在市民的一片反对声中缩小了范围。
一旦把项目交给政客和官员,就会实行无止境的工程,蚕食国家的预算,不是吗?
那就像长良川河口堰那样,仅管反对声音众多,但还是通过花言巧语颠倒黑白将其竣工了,于是就变成没有用处的设施,不是吗?
“我知道。不过,我问一下,雨宫有纱是谁杀的?”
宫之原问道。
恒川抬起头,仰望着天花板。
然后说道:“是我杀的。把她勒死,从港口大桥上面投入大海。
真祐美倒吸了一口气。
富永也呆住了。
这让南条的脸上恢复了血色。
“并不是在找借口。因为有纱说‘快杀了我……’”
恒川呜咽抽泣起来。
请老师看一下。
低头做事