【19】
ホテル・サンライズの社長室には、三人の男と一人の女が先に来ていた。
サンライズのオーナーの岡崎は、君子の顔を見るなり 、
「奴はどうしているね?」
と、きいた。
「仲居を見にやったんですけどね。二日酔い で寝ていて、朝食は、いらない と、いったそうです」
と、君子はいった。
「二日酔いか」
「十二時過ぎまで、芸者と呑んでいましたからね」
「それで、少しほっとしたよ」
と、本田がいった。
本田は、熱海市の市会議員で、観光協会の役員もやっていた。
間もなく還暦 を迎えるが、議員も、役員もやめる気は、さらさらなかった 。
「奴は、なぜ、今頃になって、やって来だのかね?」
沢口が舌打ち をした。
沢口は、弁護士で熱海市内に、法律事務所を持っていた。
「先生に、文句をいいに来たんじゃないですか?」
と、塚本ゆかりが、皮肉な眼つき で、沢口を見た。
ゆかりは、集った五人の中では、一番若かった。と、いっても、もう三十七歳だが。
ゆかりは男好き のする顔で、以前、岡崎の女だったことがあった。
今は、湯河原に移ってマンション暮らしだが、横浜に本店のあるサラ金 会社の会長の女になっていた。
そのくせ 取引銀行の若い行員とも遊んでいるという噂があった。
そんなゆかりに、皮肉られて、沢口は眉を寄せ、
「私は、奴に感謝されこそすれ 、文句を言われる筋合い は全くない!」
【译文】
太阳升起宾馆的社长室里面,三个男人和一个女人事先抵达。
宾馆的主人冈崎一看到君子的脸就问道:“那人在干什么?”
“我打发女招待去看过了。听说因为宿醉正睡着,说不要早餐。”
君子说道。
“宿醉啊。”
“跟艺伎一起喝到半夜十二点多呢。”
“这样就让人稍微放心一点喽。”
本田说道。
本田是热海市的市会议员,也是观光协会的董事。
不久就迎来六十岁,但是丝毫没有要辞去议员或者董事的意思。
“那人为什么现在来呢?”
泽口咂着嘴说道。
泽口是律师,在热海市拥有一家律师事务所。
“是不是来找律师先生您发牢骚的?”
塚本由香里用讽刺的眼神看着泽口。
由香里在集合的五人当中最年轻。但也已经三十七岁了。
由香里一副喜欢男人的样子,以前是冈崎的女人。
现在迁到汤河原,住在公寓,却是总店位于的小额信贷公司的老板的女人。
尽管如此,有传言说她还与客户银行的年轻职员有染。
对于由香里的讽刺,泽口皱眉说道:“我只会被他感谢,完全没有理由被他数落。”
请老师看一下。
低头做事