35 病院 噴水(夜)
玉緒、噴水のふちに座っている。その隣には車椅子の男。
男、真剣に玉緒の話を聞いている。
玉緒:生き残ったのはわたしだけだったんです。仲間も患者もみんな、一瞬で吹き飛ばされました。
男、驚きと恐怖で息をのむ。それをちらりと確認し満足げに続ける玉緒。
玉緒:私はちょうど大きなスチール製の戸棚の裏に行く、爆弾の破片を逃れることができました。ほら、よく保健室なんかにあるあのベージュの戸棚。でも火災に巻き込まれ顔を火傷してしまって。それでここに運ばれたんです。私のような平凡な人間がこんな高級な病院にいられるのはだからです。勲章をくれるっていうのを辞退して、その代わりにここに。
男、尊敬に満ちたため息交じりに。
男:あなたの話を聞くと自分がとってもちっぽけに感じる。
玉緒:そんなことありません。すべての生き物は同等です。魂の重さは誰でも等しく二十一グラムですから。
男:あ、それ嘘ですよ。
玉緒、男を見る。
玉緒:でもダンカン医師が一九〇七年に。
男:その人、研究者としては眉唾物の人だったんです。それに二〇〇年近く前の証明なんか今の時代通用しません。
玉緒、むっとして黙り込む。
35 医院 喷泉(夜)
玉緒坐在喷泉的边缘台阶上,旁边是轮椅男。
轮椅男认真地听着玉绪讲话。
玉緒:活下来的只有我一个人。朋友、患者,一瞬间全都被炸飞了。
男人惊恐的屏住了呼吸。玉緒瞟了一眼男人满足地继续说道。
玉緒:我钻进了一个大小正合适的钢制柜子来躲避炸弹的弹片。对了,就是保健室里经常有的那种米黄色的柜子。但是火势凶猛,脸还是被烧伤了。所以我被送到了这里。这也是为什么像我这样平凡的人却能住进这么高级的医院。我没有接受勋章,而是要求来这家医院治疗。
男人充满尊敬地叹了一口气。
男:听了你的话感觉我自己是多么渺小。
玉緒:没有那种事。所有生物都是平等的。因为不管是谁,灵魂的重量都是21克。
男:啊,那是假的吧。
玉緒看向男人。
玉緒:但是邓肯医生1907年的那个。
男:那个人做的研究是唬人的。要不然将近200年前证明的东西怎么到了今天就不通用了呢。
玉緒如鲠在喉,没有说话。
36 病院 玉緒の部屋。
ベッドに入っている玉緒、怒りに任せ枕を壁に投げつける。
布団に潜りこむ玉緒。
寝返りを打つ。
玉緒:……
玉緒、ベッドから出て枕を拾いに行く。
玉緒M:その夜は上手く眠れなかった。
36 医院 玉緒的单人病房。
玉绪躺倒在床上,愤怒地把枕头扔到墙上。
玉緒钻进被子里。
翻了个身。
玉緒:……
玉緒从床上站起来去捡枕头。
玉緒独白:这个晚上睡不好了。
37 病院 受付前(早朝)
受付前にまた木村が来ている。受付係、木村に向かって首を横に振る。
受付のソファで本を読んでいた玉緒、大きなあくびをする。
木村、手にしていた枯れた花束を乱暴にごみ箱に捨てる。
木村を見る玉緒。
玉緒と木村、目が合う。
37 医院 接待处前(早晨)
木村又来了。接待员正对着木村摇头。
玉緒坐在接待处的沙发上读着书,打了个大大的哈欠。
木村猛地把手上干枯的花束扔到垃圾箱里。
玉緒看向木村。
玉緒和木村对视。
先生の教えをお願い致します。
[
本帖子最后于 2024/10/29 12:13:58 编辑 ]
靡不有初,鲜克有终……