41 病院 男の病室
玉緒の部屋に比べると随分と質素な部屋。
男、ベッドの上で自分の足を動かしリハビリをしている。
ひくひくと、痙攣程度にしか動かない足の先。
男は諦めない。足を動かし続ける。
男の声:ときどき、カーテンの隙間から外を見ました。僕と社会との接点は窓だけでした。十年以上そうして生きて、久し振りに部屋から出たのは両親の遺体確認のためでした。
玉緒の声:遺体?
41 医院 男人的病房
这里比玉緒的房间简朴的多。
男人正在床上动着自己的腿,做着复健动作。
男人的脚只能像痉挛一样,一点一点的动。
男人没有放弃,坚持做着动腿的动作。
男人的声音:我偶尔从窗帘的缝隙中看向外面,我和社会的连接点就只有那扇窗户。就这样生活了十年有余,久违的一次从房间里出去是为了辨认爸妈的遗体。
玉緒的声音:遗体?
42 病院 中庭 噴水前(夜)
噴水のふちに座っている玉緒、隣にいる車椅子の男の顔を見る。
男:旅行先でテロに巻き込まれて。少なくない保険金が僕のものになりました。それでここに入ることができたんです。
玉緒:保険金を、その足と顔の手術代に?
男、うなずく。
玉緒:……
玉緒M:それってすごく。
42 医院 院子里 喷泉前(夜)
玉緒坐在喷泉的边缘台阶上,看着在旁边坐着的轮椅男的脸。
男:他们在旅游的地方被卷进了恐怖分子的活动。我因此得到了不少保险金,也正是靠保险金才能进这家医院。
玉緒:你用保险金支付了腿和脸的手术费吗?
男人点了点头。
玉緒:……
玉緒独白:这也太……
43 病院 玉緒の部屋
玉緒:馬鹿みたい。
玉緒、ばたん、とベッドに倒れこむ。そのまますぐに聞こえる穏やかな寝息。部屋がゆっくりと暗くなっていく。
43 医院 玉緒的房间
玉緒:像傻子一样。
玉绪扑通一声趴倒在床上,就保持着这个姿势很快传出了安稳的呼噜声。房间慢慢暗下来。
44 暗闇
足音がこつこつと響いている。
44 黑暗中
传来咯噔咯噔的脚步声。
45 墓場の近くの暗い道(玉緒の夢)
暗い道を、白い服を着た玉緒が歩いている。顔に包帯はまかれていないが、後ろ姿で顔は見えない。
と、玉緒の前に突然クマの着ぐるみが現れる。
驚く玉緒。
クマ、玉緒の顔に白い液体をかける。
45 墓地近处的暗路(玉緒的梦)
玉绪身穿白衣走在暗路上,脸上没有缠绷带,但是由于是背影,看不到脸。
突然,玉绪的前面出现了一个穿熊衣服的人。
玉緒受惊。
穿熊衣服的人向玉绪的脸上泼出白色的液体。
46病院 玉緒の部屋(早朝)
はっと目を覚えます玉緒。
起き上がり、周囲を見回す。ベッド、入院着、自分の体を確認する。顔に触れる。包帯が巻かれている。
夢だったことを気付き、ほっと息をつく玉緒。
玉緒M:足りない。もっとだ。
46医院 玉緒的房间(早晨)
玉緒猛然睁开眼。
玉绪起来环顾四周,检查了一遍床、患者服、自己的身体。玉绪摸了摸自己的脸,还缠着绷带。
玉绪发现这不过是一场梦,长舒了一口气。
玉緒独白:这还不够。还要更多。
47病院 男の病室
リハビリを続けている男。
壁につかみ、両足で立とうとしている。
しかし、足はまだ思い通りに動かない。
倒れそうになる男の体。
その体を、誰かが抱きかかえる。
顔を上げる男。
そこにいたのは玉緒だ。
玉緒、男の体をゆっくりと立たせる。
47医院 男人的病房
男人正在做着复健动作。
男人扶着墙壁,想靠双腿站起来。
但是腿还是不能随心移动。
男人快要摔倒了。
这时,不知道是谁抱住了男人的身体。
男人抬起头。
原来是玉绪。
玉緒慢慢地把男人扶起来。
先生の教えをお願い致します。
靡不有初,鲜克有终……