「先代さんは、碁の相手をさせようと、お父様を連れて行ったのですよ」と雪江はそのこともあって、聖林寺から遠のいている。
「じつは、妙なことはありまして……」
住職は声を抑えぎみに、言った。いくら抑えても、お経で鍛えたバリトンはよく通るから、内証話にはむいていない。
「それはあれでございましょう、昨夜の鐘のことでございましょう」
「ほう、やはりお聞きになりましたか」
「聞こえますとも、まだ耳は確かでございますもの」
「それはご壮健で何より」
「和尚様もお元気でいらっしゃいますわね。そろそろあれでございましょう、たしか、ご先代様の享年と同じ……」
「いやいや、まだ五年先のことです」
住職は苦笑いを浮かべた。だとすると雪江よりはだいぶ若い。
(今度はわたくしがお連れして差し上げるわ――)と、雪江はひそかに思った。
「それで、あの鐘は何でお撞きになりましたの?」
“前任住持是把你父亲带走下棋作伴去了。”——雪江因此对圣林寺敬而远之。
“其实有件诡异的事情……”
住持有意压低声音说道。但是不管怎么压低,诵经锻炼出来的男中音的穿透力都让之不足以成为悄悄话。
“就是那件事吧,是昨天晚上的钟声?”
“哦,您果然还是听到了吗?”
“听到了,我的耳朵还算好使。”
“您还真是耳聪目明啊。”
“和尚师父也很精神嘛。您的岁数也快到了您先考的寿限了吧。”
“哪里哪里,那已经是五年前的事情了。”
住持苦笑了一下,这么说来自己比雪江年轻得多。
(这次换我带走你了。)——雪江暗想。
“那么,那个钟为什么响了呢?”
先生の教えをお願い致します。
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本帖子最后于 2024/12/14 13:23:38 编辑 ]
靡不有初,鲜克有终……