升波警部は折り目正しく挨拶してから、そう言った。それで、警部自ら挨拶に来た理由が飲み込めた。またしても兄の七光りというわけである。もっとも、浅見はそのことにあまり気にならない。物心ついてからずっと、七光りの恩恵に浴しているし、現実に大学を出るまで――と言いたいけれど、それ以後も依然として兄の世話になりっぱなしなのだから、文句を言えた筋合いではなかった。
「血液型が一致したのだそうですね」
浅見のほうから話題を変えた。
「そうです、A型でした、しかもAⅡ型と分類されるタイプであることまで一致していました。それ以上に驚かされたのは、顔面の打撲についてです。死体がかなり腐乱していたものの、顔面の打撲痕の一部に、妙な花びら形のものがあることは、現場で死体を検分した時点で、すでに分かっていました」
「ほんとですか?」
「事実です。それがまさに浅見さんが指摘されたという、鐘の撞き座の紋様とほぼ一致しているというのですから、いや、ご慧眼には感心するほかはありません」
升波はうやうやしく頭を下げた。
「いえ、慧眼はなんて……僕はただ、あてずっぽうを言っただけなんですから。しかし驚きましたねえ、そうすると、岩淵の被害者は、聖林寺の鐘撞き堂で殺されたというわけですか?」
升波警部礼貌地打了招呼之后说道。但他并没有说出自己亲自到访的理由,大概也是碍于光彦的局长哥哥的情面。不过浅见并不在意这种事。因为他自懂事起就一直在沾哥哥的光,事实上,一直到大学毕业——甚至是毕业之后,他都深受哥哥的关照,也没有理由抱怨什么。
“听说血型是一致的吧。”
浅见转移了话题。
“是的,都是A型,而且严谨地来说都是AⅡ型。更让我惊讶的是死者面部的挫伤。虽然尸体腐烂严重,但还是在死者面部的伤痕上发现了奇怪的花瓣形状。这一点是我们再一次现场勘查尸体时才发现的。”
“真的吗?”
“是这样的。正如您所指出的那样,这种形状和撞座上的花纹几乎是一样的。因此我十分佩服阁下的慧眼。”
升波恭恭敬敬地低下了头。
“哪里哪里,哪有什么慧眼……我也只是乱猜的。不过事实很惊人啊,这么说来,岩渊的受害人实在圣林寺的钟楼里被杀害的吗?”
先生の教えをお願い致します。
靡不有初,鲜克有终……