木元部長刑事が照れ臭そうに発言した。いまどきのハネムーンはほとんど海外だが、木元が結婚したころは、宮城県日南海岸へ行く「フェニックスハネムーン」というのが、もっとも人気があった。木元はその途中、四国にも寄ったのだそうだ。カネとヒマのない警察官としては、かなり豪勢な新婚旅行というべきだろう。
「栗林公園は、高松へ行った観光客は大抵、訪れる名所です」
木元はその当時を懐かしむ目になって、言った。
「街の中にある名所で、ホテルからもち近かったと記憶しています。ことによると、ガイ者も東京あたりから観光目的で高松へ行った人間であるのかもしれません」
「そうかもしれないね。栗林公園の見物を終えて、琴平電鉄に乗ろうとして切符を買ったが、何らかの理由で乗らなかった……ということか」
升波警部は、その向こうに事件の真相が透けて見えるのを期待するように、フィルムに挟んだ切符を天井のライトにかざした。
「そこで何者かに出会って、急遽、予定を変更したのではないでしょうか」
田原部長刑事が言った。まだ二十代の若い刑事だ。事件ストーリーをどんどん先へ先へと考える、上司にしてみると、頼もしいような、多少、持て余すようなところのあるタイプともいえる。
五月六日と言えば、ゴールデンウィークの最終日である。木元が言うように、被害者が観光目的で高松を訪れていたとしても不思議ではない。
「しかし、観光客であったと決めつけるのは、早計にすぎるね」
刑警木元不好意思般说道。现在的蜜月旅行大部分都是去海外,但是在木元结婚的时候,去宫城县日南海岸度蜜月有一个别称——“不死鸟蜜月”,是最受欢迎的路线。木元应该是途中顺便去了四国。这对于没钱又没闲的警察来说,可以说是非常豪华的蜜月旅行了。
“栗林公园是游客的高松必去景点。”
木元说道,神态中满是对当时的怀念。
“我记得栗林公园在一片闹市里,离我住的酒店很近。这么说来,受害者可能也是从东京周边地区而来到高松旅游的。”
“有可能,他可能是在栗林公园游玩之后想乘车回去,就买了琴平列车的车票,但不知何故没能成行……对吧?”
升波警部拿起胶片夹着的车票对着天花板的灯看去,像是想要透过胶片看清案件真相似的。
“他是本来打算与某人见面,但仓促之间改了约定吧?”
刑警田原说道。田原还是个二十多岁的年轻刑警,总是喜欢对案件过度联想。对上司来说,他大概是一个值得信赖的、多少有点稚嫩的下属。
5月6日的话,就是五一黄金周的最后一天。木元认为受害人是出于观光目的来高松的也不奇怪。
“但是,现在下结论说受害人是游客还为时尚早吧。”
先生の教えをお願い致します。
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本帖子最后于 2025/1/7 11:22:16 编辑 ]
靡不有初,鲜克有终……