「しかし、任すっていっても、警察が民間人に捜査費を出せるはずはないでしょう?」
「もちろん、それはできませんが、ほかの方法を考えます」
「そんな方法があるのですか?」
「ですから、任しておいてください」
「はあ……」
升波があまりにも自信ありげなので、浅見は不得要領のまま、漠然とうなずいた。しかし、いくら警察庁刑事局長の弟だからって、警察にそんな融通がきくとは考えられなかった。第一、兄の陽一郎がそういうナアナア主義を最も嫌うタイプであることを、浅見はよく知っている。
升波の訪問から二日後、月刊『旅と歴史』の藤田編集長から電話があった。
「どう、ひま?」
いきなりの挨拶がそれだった。似たような言い方でも「忙しい?」と聞くのが礼儀というものだろうに、藤田とはそういう男なのである。
「猛烈に忙しい――と言いたいけど、まあ、暇ですよ」
浅見は憮然として言った。
「そう、暇なの?それは残念だな」
「暇で残念なのは僕の方ですよ。藤田さんが残念がることはないでしょう」
“但是也没有警察给民间侦探出经费的先例吧?”
“当然了,这样肯定不行,我会想别的办法。”
“有这种方法吗?”
“不管咋样,你就交给我吧。”
“哦……”
升波看起来非常有自信,浅见却是不得要领,茫然地点了点头。但是也正是因为他是警察厅刑侦局长的弟弟,才深知警察不可能会这么通融。别的暂且不提,光是兄长阳一郎,他最讨厌的就是拉关系搞腐败。
升波来访两天后,月刊《旅游与历史》的主编藤田打来了电话。
“干嘛呢?闲着吗?”
上来就是这样的问候。哪怕说成是“忙着吗?”,听起来也会有礼貌一点。但是藤田就是这样率真的人。
“虽然想说‘超——级忙’,但是还算闲吧。”
浅见故作失望地说道。
“闲着啊,真遗憾。”
“应该感觉遗憾的是我才对吧?你怎么会遗憾?”
先生の教えをお願い致します。
靡不有初,鲜克有终……