「もっとも、毎日何百何千というお客が通るのですからな、記憶していろと言うのが無理な話です」
「日暮亭は行ってみましたか?」
浅見は訊いた。
「日暮亭?……何です、それ?」
「まだでしたら、行ってみましょう」
浅見は先に立って歩き出した。 2人の刑事がそれに続き、大原はそれより後を、遠慮がちについて来た。砂利を踏む四人の足音が、いつの間にか揃っていた。
栗林公園の中央付近の、こんもりの樹木が覆う辺りに、「日暮亭」という茶室風の建物がある。かつての殿様が、ここで茶を点て、日の暮れるのを忘れた――ということから、その名があるそうだ。
今は殿様の奥方ふうの上品な中年女性が、静かに菓子を出し、茶を点てる。和服が良く似合う、ふっくらした顔立ちの女性である。
3人の刑事とルポライターは、緋毛氈を敷いた縁側に並んで腰掛けた。
小さな菓子をつまみ、抹茶をすすりながら、のんびりと庭を眺める。いずれも普段はガサツな面々だが、こうしていると、なんだか人間が変わったように、風雅な気分になるものであった。
“不过也是,每天有成百上千个游客过来,要让他们把每个人都记住,也是强人所难了。”
“你们去日暮亭了吗?”
浅见问道。
“日暮亭?……那是什么?”
“要是没去的话,我们一起去看看吧。”
浅见先走一步,两名刑警跟在身后,而大原走在最后面,露出满腹狐疑的样子。四人脚踩石子的声音不知什么时候已经近在眼前。
大概是在栗林公园的中心位置,在郁郁葱葱的树林之中,有一座名为“日暮亭”的茶室风建筑。很久很久之前,主君曾在这里点茶,不知不觉之间已经苍山日暮——“日暮亭”的名字就是由此而来。
如今在这里悠闲地摆出点心点茶的,是一位主君夫人般的优雅的中年女性。她身上的和服很合身,脸庞显得很富态。
三名刑警和一名纪实记者,在铺了绯毛毡的廊台上并排坐着。(译者注:廊台,东亚传统建筑中房屋前面或者周围的低矮平台,一般不能在上面穿鞋走动)
几人捏起点心,啜饮抹茶,悠闲地看向庭院。平日里几人都是大大咧咧的,但是这么看来还真像变了一个人,都显得有些风雅了。
劳烦老师拨冗指教了。
靡不有初,鲜克有终……