再び畑谷家を訪ねると、畑谷夫人は二人を見て、(また――)という顔をして、つっけんどんに言った。
「主人、会社におらんかったですか?」
「いえ、お目にかかりましたが、それとは別に、ちょっと奥さんにお聞きしたいことがあるのです」
「私にって、何ですの?」
「五月五日のこどもの日ですが、その日、奥さんはご在宅でしたか?」
「こどもの日ですか?」
いきなり妙な質問をされて、夫人は面食らったらしい。それまでは、マスコミの連中はすべて四月二十六日の「事件」当日のことにだけ、質問を集中させていたのだ。
「五月五日って……それ、何ですの?」
「いや、実は、東京のほうの新聞には、例の、ご主人の美談が、だいぶん遅れて載ったのです。『ちょっといい話』という紹介の仕方でした」
浅見は真面目な顔をして、ケロッと噓をついたので、島田は信じられないという目を向けた。
「ふーん、ほんまに東京の新聞にも出たのんですか。それ、何新聞ですの?」
夫人は少しも怪しむ様子はない。
畑谷太太看到两人又来了,脸上一副不耐烦的样子,没好气地说道:
“我先生不在公司?”
“不,我们已经拜访过了您先生,来这里是有别的事情想向您请教。”
“向我?是什么事?”
“5月5号儿童节那天,您在家吗?”
“儿童节那天?”
突然被问到莫测高深的问题,太太似乎有些慌张。之前来的记者们主要都是问4月26日“事件”发生当天的事情。
“5月5号,为什么是那一天?”
“其实,您先生的美谈在东京登报是有很大的延迟的。报纸上说您丈夫‘敢为人先、见义勇为’。”
浅见的脸色认真,煞有介事地说着谎话。岛田不可置信地看向他。
“嗯?真的连东京的报纸都报道了吗?是哪家报纸呢?”
畑谷太太一点也不觉得奇怪。
先生の教えをお願い致します。
靡不有初,鲜克有终……