自動車道はあっけなく向島を通過して、因島大橋にかかった。因島大橋の下の海峡を布刈瀬戸といい、汐の干満の時にかなり早い流れになる。因島が釣りのメッカとして有名なのは、こういう瀬戸の流れがあるためだといわれている。
  「畑谷氏が釣りに行こうとしていたのは、島の東側ですね」
  浅見は地図を見て、言った。
  「自殺事件」の現場·因島水軍スカイラインは、島の東部にある中庄、外浦、鏡浦、椋浦の四つの町にまたがる道路で、ことに鏡浦から椋浦にかけての海岸はところどころが切り立った断崖状になっている。
  「この辺がそうかもしれませんね」
  島田はおおよその見当をつけて、車を道路脇に寄せた。この辺りは、道路から少しの間は、草や小さな灌木が地面に覆っているが、それが切れたところから、いきなり急傾斜で海に落ち込んでいるらしい。
  高所恐怖症の浅見は、あまり近づく気にはなれないが、島田は平気な顔で、断崖のふちまで行って、海をのぞきこんでいる。浅見は人のことながら、ハラハラして、卒倒しそうな気分であった。
  浅見の感情移入の激しさは、いささか異常なほどだ。こうして傍観しているだけで、まるで島田の目を通して断崖直下の海を覗き込んでいるような錯覚に陥る。しかも、そこから海に転落し、無残な屍骸となって横たわっている姿まで想像してしまうのだ。
  高速路横贯向岛,连接着因岛大桥。因岛大桥下面的海峡被称为“布刈海峡”,潮涨潮落的时候水流相当迅猛。因岛之所以能成为有名的钓鱼圣地,据说也要归功于这里湍急的水流。
  “畑谷要去钓鱼的话,应该是去小岛的东面吧。”
  浅见看着地图说道。
  “自杀事件”的发生地——因岛水军天际线的附近,有一条横跨中庄、外浦、鏡浦、椋浦四个小镇的道路,特别是从鏡浦到椋浦的这一段海岸,有多处呈几乎垂直的断崖状。
  “可能就是在这周围。”
  岛田模糊其辞地说道,把车停在了路边。在离道路稍远的地方,生长着许多杂草和小灌木,在这些植被的外侧,就是一面陡峭的悬崖直插海底。
  恐高的浅见不敢上前,岛田却是面不改色地走到了悬崖边缘,眺望着大海。而浅见已经魂不守舍,慌张地几乎要晕倒了。
  浅见的感情移入有些异常强烈。只是这样远远地看着,就有一种在岛田的视角下临深履薄的错觉。而且浅见甚至联想到了从这里失足掉下去、尸体被海面拍碎的惨不忍睹的样子。 
 先生の教えをお願い致します。
靡不有初,鲜克有终……