玄関に須美子が追ってきて、「坊ちゃま、これ」と手提げのついた、お菓子屋の紙袋を差し出した。
  「なんだい、これ?」
  「サンドイッチと牛乳です」
  「いらないよ、そんなもの。途中のドライブインでラーメンでも食べるからさ」
  「だめですよ、そんなの、せっかく大奥様がご用意するようにとおっしゃったのに」
  「おふくろが?……」
  浅見は紙袋を手に取った。
  「なんだかさ、ガキが遠足に出かけるみたいじゃないかい?」
  浅見は照れながら、それでも紙袋をぶら下げて、「じゃあ行ってくるからね」と手を上げた。
  「お気をつけて、行ってらっしゃいませ」
  須美子は新妻のように三指をついてお辞儀をしていた。
  早朝の東京は見知らぬ街のように気分がよかった。護国寺から首都高速に入り、超高層ビルの林立する新宿を抜け、調布からは中央自動車道に乗って、一路西へ突っ走る。
  浅見は独りだけのドライブが好きだ。別に孤独を愛する――などと気取るつもりはないけれど、ドライブに限って言えば、やはり独りのほうがいい。
  须美子追到了玄关,递给浅见一个带提手的纸质点心袋,说道:“少爷,给。”
  “这是啥呀?”
  “是三明治和牛奶。”
  “不用啦,我在路边的便利餐馆吃点拉面就行。”
  “那可不行,这可是夫人特意让我给你做的。”
  “我妈?……”
  浅见拿过了纸袋。
  “看起来我们家小少爷要出远门了呀。”
  浅见虽然感觉很难为情,但还是把纸袋挂在了车上,然后就抬手道了别,“那我走啦。”
  “路上小心,一路顺风!”
  须美子像新媳妇一样,三指触地同浅见作了别。
  凌晨的东京是另一副面孔,让人心旷神怡。汽车从护国寺进入首都高速,穿过高楼大厦林立的新宿,再从调布进入中央公路,一路向西行驶。
  浅见喜欢自驾。倒不是故作姿态说自己“喜欢孤独”,单就开车而言,还是自驾舒服一点。 
 先生にはご指導のほどよろしくお願いいたします。
靡不有初,鲜克有终……