「はい、すみません」
田原は自分の母親ほども歳上の女性に叱られて、とたんにしょげてしまった。こういう威勢のいい男に限って、存外、マザコンが多いものである。
婦人は改めて、記憶を呼び戻す作業に専念して、やっと考えがまとまったらしく、大きく頷いて、言った。
「そうでした、そこの動物園からおサルさんが逃げたのは、確かその5月6日の午後四時すぎやったと思います」
期待感を婦人の口許に集めていた四人の男は、とたんにガクッときた。
「おサルが逃げたのなんか、思い出してもらってもしょうがないんですけどねえ」
田原がまた元気を取り戻したように、貧乏ゆすりをしながら言った。
「そうかて、その日曜日におサルさんが逃げたのはほんまのことですわよ」
日暮亭の女性は不満そうに、
「警察も出動する騒ぎになって、道路は通行止めになるわ、怪我人は出るわで、大変でしたのに」
「ああ、そうやそうや、わしも思い出しました」
大原がのんびりした口調で言った。
「うちの署からも十人ばかし出て、交通整理でおサルの逮捕に向かったはずです」
“哦,对不起。”
田原一受到比自己母亲岁数还大的女性的斥责,一瞬间就泄气了。出人意料的是,像他这样威风八面的男性,倒有很多都是妈宝男。
妇人又开始专心唤醒尘封的记忆。过了一会儿。终于像是整理好了思绪,深深地点了点头,说道:
“对了,那个动物园的猴子逃走的那天,我记得就是5月6号下午刚过四点的时候。”
四人刚才还对妇人的回答翘首以待,听到了这话,立马就沮丧了起来。
“猴子逃走什么的,你就是想起来了也没什么用啊。”
田原又来了自信,抖着腿说道。
“不是,猴子逃走的那天确确实实就是那个星期日啊。”
日暮亭的女人看起来很不满:
“那场骚乱闹得连警察都出动了,都封锁了道路,还有人受伤,真的是个大事件啊。”
“哦,对对,我也想起来了。”
大原用舒缓的语气说道。
“连我们那里都派了十个人左右出来,来帮助指挥交通,逮捕那只猴子。”
抱歉老师,今天有点晚。
靡不有初,鲜克有终……