「それにしても、よく声をかける気になりましたねえ。大変な勇気でしょう」
「そりゃそうですよ。私は気の弱いほうですからね、心臓がドキドキして……それに、こっちの勘違いっていうことも大いにあるわけやし、最後の最後までどないしようか、逡巡しましたけどが、けど、やっぱし見過ごしてしもうがは、何となしに気が咎めて、それこそ、こっちの方も死んだ気になって近づいて行ったがです」
畑谷はその時の情景を想像するのか、視線を遠くに向けて、言葉をとぎらせた。
「何か声をかけたのだそうですね」
「そう、『もしもし』だったか『ちょっと』だったか忘れましたが、とにかく『何をしているのですか?』ときいたがです」
「ところで、相手になぐられた――そうでしたね」
浅見は話の先を催促するように言った。
「そう、いきなりです。ここにね……」
畑谷は左の頬を指差した。
「まだ少し痕があるでしょう」
“不过,您终究还是决定大声制止他,这需要很大的勇气吧。”
“是啊。我是比较胆小的人,当时紧张得心脏怦怦跳……而且我这个人平时也没少犯错误,所以直到最后都在犹豫到底要怎么做。不过,如果无视他走掉的话,终究还是会让我感到自责,所以我就抱着‘必死’的决心朝着他走过去了。”
畑谷望向远方,似乎是在回忆着当时的场景,打断了话头。
“你刚开始说的是什么呢?”
“这个啊,是说的‘你好……’还是‘那个……’,我记不清了,总之问的是‘你在干什么啊’。”
“然后就被那个人打了——是这样吧?”
浅见催促他说下去。
“是的,很突然。打的这里……”
畑谷指着左脸。
“还看得出来有些痕迹吧。”
先生の教えをお願い致します。
靡不有初,鲜克有终……